活動成果報告書
フォーム受付データにもとづく活動の記録
2026.6.4 発行
「住まい」と「暮らし」を、被災されたみなさまへ。本報告書は、各種申込・問い合わせフォームに寄せられた声を集計し、支援者・協力者の皆さまとともに歩んだ活動の成果をまとめたものです。
集計対象期間:2024年1月〜2026年4月(主要活動:2024年1月〜6月)/受付チャネル:8フォーム・総受付259件
3つの成果
- 1
住まいの供給を確保:宿泊事業者・オーナーから49件の物件提供を受け付け、被災者22件の住まい相談に対応する受け皿を構築。
- 2
暮らしを直接支援:物資支援135件のうち97%が被災当事者からの申込。寝具・生活消耗品・食品を中心に必要な品目を可視化。
- 3
支援の輪が拡大:寄付・協賛・協力の申し出が32件。資金・モノ・場の三方向で活動を後押しいただいた。
支援フェーズの変化
必要とされる支援は「住まい → 物資 → 生活再建」と時間とともに移り変わりました。
初期(命と衛生)
寝具・生活消耗品・食品
避難直後の生存・衛生確保
中期(自炊の回復)
小型家電・調理器具・燃料
日常の食生活の再建
個別(家族構成別)
ベビー用品・ペット用品
子育て世帯・ペット同伴世帯への配慮
物資支援で求められた品目
物資支援135件のうち約97%が被災当事者からの申込。「眠る・清潔を保つ・食べる」を支える基礎物資への需要が明確でした。(複数選択・上位品目)
- 生活消耗品
- 96
- 食品
- 94
- 寝具
- 94
- 小型家電
- 61
- 調理器具
- 48
- 燃料
- 40
- 白物家電
- 40
- ベビー用品
- 26
- ペット用品
- 16
支援の輪 — 寄付・協賛・協力
- 寄付の問い合わせ
- 25 資金・物品の寄付相談(多くが公表可)
- 協賛・協力の申し込み
- 4 事業者・団体からの協賛
- 寄付・協力の申し込み
- 3 継続的な協力の申し出
- 一般問い合わせ
- 20 運営協力・ボランティア・メディア等
考察と次の一歩
本データは、災害支援において「住まい」と「物資」の需要が時間とともに移り変わることを明確に示しています。発災直後は住まいの確保、その後は生活物資、そして自炊・生活再建へと、被災者のニーズは段階的に変化しました。
ヤドカリプロジェクトは、宿泊事業者という地域の遊休資源(空き物件)を被災者の住まいへ転換する仕組みで、この変化に柔軟に対応できた点に独自の価値があります。
- ●供給と需要のマッチング精度向上:物件49件・相談22件のデータを基盤に、エリア・世帯規模・ペット可否での即時マッチングを仕組み化。
- ●物資ニーズの予測活用:「寝具・消耗品・食品 → 家電・調理器具」という移行パターンを、次の災害時の初動調達計画に転用。
- ●支援者コミュニティの維持:公表可の寄付者・協賛者との関係を平時から継続し、次の発災時に素早く動ける体制へ。
Amazonウィッシュリスト 活用レポート
Amazonウィッシュリストは、支援者が被災者に必要な物資を直接購入・配送できる仕組みです。本プロジェクトでは2024年1月の発災直後から導入し、物資支援の主要チャネルの一つとして活用しました。
✅ 成果・良かった点
- ・最短で発災当日から支援物資の受付・配送が開始できた(物流の立ち上げ不要)
- ・支援者が必要な品目を直接選んで購入できるため、過不足・廃棄ロスが大幅に減少
- ・配送先を黒崎BASEに集約することで、受取・仕分け・配布のオペレーションを効率化
- ・Amazon側のトラッキングにより支援者への報告・透明性の確保が容易だった
⚠️ 課題・反省点
- ・リスト管理の継続更新が必要(在庫切れ・不要品がリストに残り続けるケースが発生)
- ・高額・大型商品は個人支援者には購入ハードルが高く、購入率が低かった
- ・配送先の受取キャパシティを超えて届くケースがあり、事前の数量調整が必要
- ・「ほしい物リスト」という名称が支援の文脈では伝わりにくく、説明コストがかかった
📌 次の災害時に向けた改善指針
- 1 リスト公開と同時に「届け先住所・担当者連絡先・受取可能時間帯」を明示する
- 2 品目カテゴリを【緊急期】【生活再建期】に分けた複数リストを用意しておく
- 3 月次で在庫・受取状況を確認し、リストを最新に保つ担当者を最初に決める
- 4 法人・団体からのまとめ発注窓口として口座振込との併用を案内する
Thank you
支援者・協力者の皆さまへ
この活動は、空き物件を快く差し出してくださったオーナーの皆さま、物資と寄付を寄せてくださった全国の支援者の皆さま、そして協賛・協力をいただいた企業・団体の皆さまの善意によって成り立っています。259件という数字の一つひとつに、被災された方を思う気持ちが込められています。心より御礼申し上げます。これからも「住まいと暮らしを取り戻す」ための活動を続けてまいります。
本報告書はフォーム受付データの集計に基づき作成しています。件数は受付ベースであり、成約・配送完了等の実績とは異なる場合があります。個人情報(氏名・連絡先)は集計のみに使用し、本書には記載していません。