YADOKARI PROJECT やどかりプロジェクト
能登半島地震 被災者支援

活動成果報告書

フォーム受付データにもとづく活動の記録

「住まい」と「暮らし」を、被災されたみなさまへ。本報告書は、各種申込・問い合わせフォームに寄せられた声を集計し、支援者・協力者の皆さまとともに歩んだ活動の成果をまとめたものです。

集計対象期間:2024年1月〜2026年4月(主要活動:2024年1月〜6月)/受付チャネル:8フォーム・総受付259件

259 総受付件数(8フォーム)
49 提供物件の掲載(住まいの供給)
135 物資支援の申込(暮らしの支援)
32 寄付・協賛・協力の申し出

3つの成果

  1. 1

    住まいの供給を確保:宿泊事業者・オーナーから49件の物件提供を受け付け、被災者22件の住まい相談に対応する受け皿を構築。

  2. 2

    暮らしを直接支援:物資支援135件のうち97%が被災当事者からの申込。寝具・生活消耗品・食品を中心に必要な品目を可視化。

  3. 3

    支援の輪が拡大:寄付・協賛・協力の申し出が32件。資金・モノ・場の三方向で活動を後押しいただいた。

支援フェーズの変化

必要とされる支援は「住まい → 物資 → 生活再建」と時間とともに移り変わりました。

1

初期(命と衛生)

寝具・生活消耗品・食品

避難直後の生存・衛生確保

2

中期(自炊の回復)

小型家電・調理器具・燃料

日常の食生活の再建

3

個別(家族構成別)

ベビー用品・ペット用品

子育て世帯・ペット同伴世帯への配慮

物資支援で求められた品目

物資支援135件のうち約97%が被災当事者からの申込。「眠る・清潔を保つ・食べる」を支える基礎物資への需要が明確でした。(複数選択・上位品目)

生活消耗品
96
食品
94
寝具
94
小型家電
61
調理器具
48
燃料
40
白物家電
40
ベビー用品
26
ペット用品
16

支援の輪 — 寄付・協賛・協力

寄付の問い合わせ
25 資金・物品の寄付相談(多くが公表可)
協賛・協力の申し込み
4 事業者・団体からの協賛
寄付・協力の申し込み
3 継続的な協力の申し出
一般問い合わせ
20 運営協力・ボランティア・メディア等

考察と次の一歩

本データは、災害支援において「住まい」と「物資」の需要が時間とともに移り変わることを明確に示しています。発災直後は住まいの確保、その後は生活物資、そして自炊・生活再建へと、被災者のニーズは段階的に変化しました。

ヤドカリプロジェクトは、宿泊事業者という地域の遊休資源(空き物件)を被災者の住まいへ転換する仕組みで、この変化に柔軟に対応できた点に独自の価値があります。

  • 供給と需要のマッチング精度向上:物件49件・相談22件のデータを基盤に、エリア・世帯規模・ペット可否での即時マッチングを仕組み化。
  • 物資ニーズの予測活用:「寝具・消耗品・食品 → 家電・調理器具」という移行パターンを、次の災害時の初動調達計画に転用。
  • 支援者コミュニティの維持:公表可の寄付者・協賛者との関係を平時から継続し、次の発災時に素早く動ける体制へ。

Amazonウィッシュリスト 活用レポート

Amazonウィッシュリストは、支援者が被災者に必要な物資を直接購入・配送できる仕組みです。本プロジェクトでは2024年1月の発災直後から導入し、物資支援の主要チャネルの一つとして活用しました。

✅ 成果・良かった点

  • 最短で発災当日から支援物資の受付・配送が開始できた(物流の立ち上げ不要)
  • 支援者が必要な品目を直接選んで購入できるため、過不足・廃棄ロスが大幅に減少
  • 配送先を黒崎BASEに集約することで、受取・仕分け・配布のオペレーションを効率化
  • Amazon側のトラッキングにより支援者への報告・透明性の確保が容易だった

⚠️ 課題・反省点

  • リスト管理の継続更新が必要(在庫切れ・不要品がリストに残り続けるケースが発生)
  • 高額・大型商品は個人支援者には購入ハードルが高く、購入率が低かった
  • 配送先の受取キャパシティを超えて届くケースがあり、事前の数量調整が必要
  • 「ほしい物リスト」という名称が支援の文脈では伝わりにくく、説明コストがかかった

📌 次の災害時に向けた改善指針

  • 1 リスト公開と同時に「届け先住所・担当者連絡先・受取可能時間帯」を明示する
  • 2 品目カテゴリを【緊急期】【生活再建期】に分けた複数リストを用意しておく
  • 3 月次で在庫・受取状況を確認し、リストを最新に保つ担当者を最初に決める
  • 4 法人・団体からのまとめ発注窓口として口座振込との併用を案内する

Thank you

支援者・協力者の皆さまへ

この活動は、空き物件を快く差し出してくださったオーナーの皆さま、物資と寄付を寄せてくださった全国の支援者の皆さま、そして協賛・協力をいただいた企業・団体の皆さまの善意によって成り立っています。259件という数字の一つひとつに、被災された方を思う気持ちが込められています。心より御礼申し上げます。これからも「住まいと暮らしを取り戻す」ための活動を続けてまいります。

本報告書はフォーム受付データの集計に基づき作成しています。件数は受付ベースであり、成約・配送完了等の実績とは異なる場合があります。個人情報(氏名・連絡先)は集計のみに使用し、本書には記載していません。